2014/09/23

『消費とは知的冒険である』

今朝の日経新聞に入っていた「日経マガジンスタイルは雑誌「LEON」が編集協力した特別号だそうです。今回のテーマは「消費」についてです。冒頭に「消費、つまりモノを選定し購入することは『LEON』の創刊以来のテーマ」とあります。普段、「消費しない」ことを主なテーマにブログを書いていますので非常に興味深いテーマです。そのため、反対側の視点の主張をテーマとしているこの冊子を読み、興味深い点についてまとめてみました。


日経マガジンスタイル


以下要約文です。


『消費とは知的冒険である。』
消費は、しばしば否定的にとらえられる。しかし、「LEON」の考えはちょっと違う。消費は確かに欲望から起きる。欲望は好奇心から起きるものだ。好奇心が欲望となり、消費につながる。つまり消費とは想像を巡らす知的な行為なのだ。消費とは人生を楽しむための知的冒険である。



1万円でも王様になれる
消費の理想とは何か。それは、高価な物からすること。それが価値ある消費の最良の近道。クルマのショップであれば100万単位のお金が必要になる。しかし、スーツのショップでは50万円で王様になれる。靴のショップならば、20万円で。眼鏡のショップならば10万円。ドレスシャツならば5万円。ハンカチーフや下着であれば1万円で十分だ。すなわち、1万円で王様になれる。金額の多寡に寄らず素晴らしい買い物が出来る。必ずしも高価でなくてもよい。それでも価値のある消費はできる。



草食男子はスマートか?
「草食男子」とはいつしかお金を使わない若者の呼称ともなった。草食系男子はコストパフォーマンスの高さを正確に見極めた消費が出来る。ゆえにスマートだという。しかし、これには矛盾がある。草食系男子は高級じゃなくても良い物を知っているという。だが、そんなことはありえない。なぜなら、高級なものを味わったり、着心地の良さを体験しなければ真の良さはわからない。順番がある。高級な消費をせずにコストパフォーマンスの高い消費をすることができる者などいない。いまのお金を使わない草食系男子には、スマートな男などいないのだ。



安い物には理由がある
どのような消費が正解か。難しい。しかし、ひとつだけ確かなことがある。それは「安価なものには必ず理由がある。」ことだ。高価なものには理由がないものもある。「安価でも良い物」を判断するには高価で真に良い物を知っていることが必須だ。それだから消費は高価なものからするのが価値ある消費の近道だ。



ECOは楽しいか
ECOは今の時代の絶対的正義。ECOの活動に貢献するブランド商品も多くのセレブの御用達だ。ECOはいまの「ファッション」である。そのためにECOの商品を大量に消費する人もいる。でもそれは大いなる矛盾ではないか。だから買い換えるよりも古いクルマに乗ることがECOとも言えるのではないか。新しいものを買わないほうがECOである。ファッションでECOを買うのは大間違い。それは自己満足である。



見栄を張るのも大切なこと
見栄を張るのは良くないといわれる。しかし、都会の高級ホテルやレストランにカジュアルスタイルで行くのは失礼なこと。それよりも不相応でも高価なスーツを着て見栄えをよくするのがルール、マナー、エチケットだ。見栄は時に他者への気遣いにつながる。ただし、キメすぎはよくない。ほどよく見栄を張ることができるのが成熟した大人の嗜みである。



感想
とかく消費を悪者扱いしがちです。けれども、消費を考えることは好奇心であるということは、まさに目から鱗でした。確かに、人間は好奇心があったからこそ未知の世界に一歩踏み出し、現在の繁栄があるのでしょう。欲望や消費を考えているときは好奇心が働いているのだと自覚することで違う冷静な判断ができそうです。


「安物買いの銭失い」という言葉があります。本当に良い物を見極めるには、そもそも良いものを知っていなくては判断できないこと。だから順番として高価なものから買うという流れは理想かも。ただし、この辺はどうなんでしょう。若いうちに良い物を見極めるのが良いのか、若いときは安いもので我慢してステップアップするのも悪くはない気がします。どちらが良いかはそれぞれかもしれません。


安いものには確かに理由があると思います。ただし、それが装飾的か、機能的かで判断が変わると思います。また、質の良いものでも自分には不必要な機能であればたとえ良い物でも無駄になります。けれども確率的に高価な物の方が質が良いと言うことは言えると思います。


お金を使わない草食系男子は経済的に見ればアウトな存在なのでしょう。確かに、質の良い物を知りもしないで知ったかぶり顔で「これが良い」というのは経済的に見れば困った存在なのかもしれません。けれども「足るを知る」ということもあります。必ずしも消費しない若者がスマートではないとも言い切れないのではと思います。

確かに、最近はECOが正義として大手を振っている空気があります。同時に実態には矛盾した現実があることも。ECOの真偽はとかく情報収集が大事です。また、時々研究の成果などで逆転することもあります。ときどき短いサイクルで最新の情報収集をすることが重要のようです。


見栄はときに他者への気遣いになるということには賛成です。確かに高級ホテルだけではなく、友人宅に招かれたとき、どうでも良い服装で現れたら「その程度と思われてるのね。」と思いますからね。(もちろん高級スーツまでは着なくても)人目を意識した物選びをする場合、「誰のためなのか」を意識することも重要ですね。また、自分のための見栄も時には必要かもしれません。初対面の相手と会うときには判断材料は身につけている物が重要になったりしますから。



(最後に)
日経新聞は経済の新聞であり雑誌LEONも「買ってもらうため」の雑誌です。(しかも高級品が中心)そのため高価なものを買うことに肯定的な内容であることがこの冊子には必須だったといえます。確かに若干、矛盾を感じる部分もあります。けれども、内容は全般として納得できる主張でした。それこそ「消費は悪」という思い込みにとらわれず柔軟性を持つことが大事だと思います。






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